| 第1則 |
まず正しいトレーニングによって体を作れ。体を作ることを忘れて、いたずらに技巧の練習を努めても決してタイムは上がらない。 |
| 第2則 |
体と泳ぎとを作ることを目的とする基礎練習と、レース前の調子を作ることを目的とする練習とを混合してはならぬ。レース前になって、むやみにタイムばかりとるような練習は最も悪い練習である。肉体的にも、精神的にもいたずらに精力を消耗するだけのことである。 |
| 第3則 |
むやみに力泳するよりは、水に乗る調子を体得することが何より大切である。 |
| 第4則 |
スタートとターニングの練習は、泳ぎそのものの練習より大事だと思わなければならない。 |
| 第5則 |
一つ一つのストロークを失敗しないように泳ぐことが、最も良いタイムを得る方法である。 |
| 第6則 |
レース前の練習に当たっては、毎夕毎朝、体重を測れ。もし朝の計量において体重の回復が十分でないことを発見したならば、練習の分量を減らさなければならない。 |
| 第7則 |
スランプは精神よりむしろ体力の欠陥に原因しているとおもわねばならぬ。いたずらにあせるより、思い切って、2・3日練習を休む方がよろしい。 |
| 第8則 |
レースまぎわに体を休ませるつもりで力泳をひかえさせることは非常に危険である。体を休ませるために練習量を減らしたければ、力泳をせしめつつ、その分量を減らすようにせねばならぬ。休ませるつもりでフラフラ泳がせると体調がこわれてしまう。 |
| 第9則 |
あがるくせのある選手にいくら精神訓話を与えても、何もならない。いかなる場合にも体を柔らかくして、水に乗って泳げるように徹底的に練習させ、くせづけてしまうことが何より大切である。 |
| 第10則 |
良き練習は良きコーチによってのみ行われ得る。しかしコーチのみに頼って自ら工夫することなき選手は上達しない。 |
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日本水上競技連盟会長 末広 巌太郎 |